ビールによる歯の黄ばみの原因と予防法と落とし方

こんにちは!歯科衛生士として働くシホです。

ビールが大好きで毎日飲むという人も多いですが、そんな方がある日鏡を見て「私の歯ってこんなに黄色かったっけ?」と思うことがあります。

実は、ビールを頻繁に飲んで、しっかりと歯のケアをしないと歯は黄ばんでしまうんです。

あなたの歯の黄ばみは「ビールの飲み過ぎ」が原因の可能性もあるのです。

ビールの酸性による歯の黄ばみに要注意!

ビールの特性による歯の黄ばみに要注意!

ビールを飲みすぎると歯が黄ばんでしまう理由は、コーヒー・紅茶・ワインなどとは異なり、色素が沈着するのが原因ではありません。

ビールによる着色の主な原因は、その酸性度にあります。

ビールの酸性度によって歯に脱灰が起こる

虫歯は、口の中が食べ物の残りカスなどの影響によって口の中が酸性になることで起こります。

口の中が酸性になると、歯のエナメル質からハイドロキシアパタイトという主要成分が溶けだしていく脱灰という現象がおこります。
(※人の骨の60%、歯のエナメル質の97%、象牙質の70%がハイドロキシアパタイトからできています。)

歯が脱灰し始める酸性は、臨界phと言いph5.5です。ビールの酸性度は一般的にph4.0程度ですので、臨界PHをを大きく上回っている酸性度なのです。

口腔内にビールが投入されると、口の中は酸性になり、歯の表面の脱灰が始まって顕微鏡レベルで見ると荒地のようになり脆くなってしまうのです。

酸性によって溶け出してしまった歯は酸蝕歯と呼ばれたりもします。

さらには、おつまみとして唐揚げやナッツなど歯応えのあるものを食べることで、脱灰が始まったエナメル質はさらに傷がついてしまうことになります。

唾液の分泌量の減少で脱灰がさらに促進

お酒を飲むと後から喉が渇くのは、アルコールの分解にたくさんの水を必要とするからです。

ビールを飲んだから水分は十分と思いがちですが、実際にはそれ以上に体内の水分が消費されています。

唾液に使われるはずの水分もアルコール分解に回されてしまうため、口の中では唾液の分泌量が激減することになります。

唾液は歯の健康には欠かせないもので、酸性の口腔内をを中性に戻すという働きがあります。

ところがビールを飲むことで促進された歯の脱灰が、唾液不足によって中性に戻らずドンドン促進されてしまいます。

 

再石灰化が促進されることで着色が進行する

再石灰化の際にコーヒーやお茶の色素成分が結合する

歯の表面のエナメル質に脱灰が起きると、歯の自然修復機能である再石灰化が促されます。

再石灰化とは、歯の表面にある唾液が、まわりのタンパク質やミネラル成分を集めてペリクルとなりエナメル質の傷を修復します。

食べ物や飲み物の色素はタンパク質で出来ていますので、再石灰化によって色素がエナメル質に取り込まれていき着色が進んでいくのです。

ビール以外の炭酸飲料は歯の脱灰を起こすのか

さてビールが歯の黄ばみ・着色を起こす原因について解説しましたが、ビール以外の炭酸飲料ではどうでしょう。

基本的には、ビール以外の炭酸飲料も酸性値が脱灰を起こす値を大きく超えていますので同様に歯の黄ばみの原因となります。

さらに、「コーラは歯が溶ける」といった表現をしばしば見かけるように、コーラに含まれている大量の糖分が口の中に残ると、虫歯菌が酸性物質を出すことによって脱灰が促進されます。

そういう意味では、糖分の高い炭酸飲料はビール以上に、歯の黄ばみの原因になるということです。

 

ビールや炭酸飲料による歯の着色を防ぐ方法

飲んだらなるべくすぐにうがいと水分補給

うがいは非常に単純な方法に思えますが、歯の着色予防には効果が高いです。

ビールを飲んだ時は、腔内が酸性に偏るので、なるべくすぐにうがいをして洗い流してしまいましょう。

また、喉が渇かないうちに早めに水分補給をして、唾液分泌量が減るのを防ぎましょう。

飲んだ後はキシリトールホワイトガムを食べる

キシリトールホワイト シャインミント味

キシリトールホワイトガムには、残念ながら着色を除去するようなホワイトニング効果はありませんが、着色を予防する目的であればオススメできます。

無糖のキシリトールガムを噛むと、唾液の分泌が促されて歯の隅々まで唾液が行き渡り、酸性に傾いた腔内を中性に戻してくれます。

ホワイトニング用歯磨き粉やジェルを使う

市販のホワイトニング用歯磨き粉やジェルは、エナメル質に沈着した色素を浮き上がらせて除去する働きがありますので、普段からホワイトニング歯磨き粉を使っておくことでビールを毎日飲んでいても色素沈着は防げるでしょう。

オススメのホワイトニング歯磨き粉は下記の記事を参考にしてみてください。

⇒歯科衛生士が選ぶ「歯を白くするホワイトニング歯磨き粉」おすすめランキング

既に長い年月をかけて沈着してしまった黄ばみ・着色を落とす方法

既に色素沈着が長い年月をかけて沈着してしまった場合の着色黄ばみ(ステイン)を除去するホワイトニング方法としては、歯医者や美容サロンで行う方法と自宅で自分で行う方法があります。

歯医者で行う黄ばみ除去方法

PMTCクリーニング

歯医者のクリーニング

PMTCとはProfessional Mechanical Tooth Cleaningの略で機械的歯面清掃の略を表しています。

歯科医師や歯科衛生士が専用の機械や器具を使って歯の表面をクリーニングする治療です。

歯磨きではなかなか落ちない歯垢や歯石を落とすことができ、歯の着色・茶渋、タバコのヤニ黄ばみなども少し落とすことが出来ます。

歯医者によっては、フッ素塗布までおこなって、虫歯予防や着色予防の効果をしばらく持続させることもできます。

料金相場は、保険適用の場合で3,000円程度(1回4本まで)、保険適用外の自費の場合で5,000~20,000円(1回で全ての歯まで)程度です。
特に保険適用外の料金は歯科医院によってまちまちです。

保険適用の条件は、「虫歯や歯周病をわずらっていること」です。

それ以外の歯が健康な時にPMTCを受ける場合には自費となってしまいます。

薬剤によるホワイトニング

歯科医で施術されるホワイトニングには2種類あります。

  • 歯科医院で施術をするオフィスホワイトニング
  • 自宅で自分で施術をするホームホワイトニング

それぞれ、過酸化水素という劇薬を使って歯の漂白・ブリーチをするため、生まれつきの歯以上の白さにすることも可能です。

ただし劇薬を使用することによる、施術中に痛みがあること、歯にダメージがあり虫歯になりやすく着色しやすくなることがデメリットです。

 

ホームホワイトニングは、マウスピースと薬剤を処方されて、自宅で自分で施術をするホワイトニングです。

両方共、保険適用外の自費となります。

効果が出るまでに複数回通院する必要がありますが、料金相場はオフィスホワイトニング4~10万、ホームホワイトニング2~5万円となります。

下記の記事でそれぞれ詳しくメリット・デメリットを解説しています。

⇒歯医者のオフィスホワイトニングの相場料金と効果、メリット・デメリット

⇒ホームホワイトニングの相場料金と効果、メリット・デメリット

自宅で行う黄ばみ除去方法

ホワイトニング用歯磨き粉やジェルを使う

歯茎の汚れや着色の改善方法について

着色予防に関するところでも紹介しましたが、日本で市販されているもののなかで、歯のホワイトニング用の歯磨き粉やジェルが販売されています。

エナメル質に着色した色素を、浮き上がらせて除去する成分が配合されていて毎日使用することで少しずつ色素沈着が除去されていきます。

さらに、薬用成分が多く含まれているものやハイドロキシアパタイトなどの再石灰化を促す成分が含まれているものを選べば、虫歯になりにくく着色しにくい歯になっていき、歯茎もピンク色に健康になっていきます。

即効性はありませんが、自宅で手軽に少しずつ確実に歯を白く戻していくことが出来るので一番おすすめの黄ばみ除去方法です。

オススメのホワイトニング歯磨き粉は下記の記事を参考にしてみてください。

⇒歯科衛生士が選ぶ「歯を白くするホワイトニング歯磨き粉」おすすめランキング

歯の消しゴムを使う

歯の消しゴムという商品が500円程度で市販されていて、ドラッグストアやAmazonなどで購入することが出来ます。

研磨剤入りのシリコンゴムで歯の表面をこすって着色を削り取るといった商品です。

ただ下記の記事でも解説しているように、研磨剤で歯のエナメル質を削ると、虫歯になりやすくなったり、黄ばみやすい歯になるのでオススメは出来ない方法です。

⇒歯の消しゴムを使ったホワイトニングの効果とメリット、デメリット

歯のマニキュアで一時的に着色を隠す

歯のマニキュア アンジェオーラ

歯の黄ばみがひどいのに、結婚式やプレゼンなど大事なイベントがある!

そんな時に使えるのが、歯のマニキュアです。

爪のマニキュアと同じように、白い液剤を歯の歯面に塗って付着させることで、1日から数日間だけ歯を白くすることが可能です。

根本的な着色の解消にはなりませんが、緊急時に黄ばみを隠したいときにはいいでしょう。

Amazonなどで購入することが出来ます。

⇒歯を白く塗るマニキュアの効果とメリット、デメリット